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カリガネジャパンとは?

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雁という鳥を知っていますか?

かり・がん・かりがねなどと呼ばれる渡り鳥の一種です。

古くから日本の空を飛び、浮世絵などにも描かれています。

チームを立ち上げるにあたり、この雁の群れを着想としてコンセプトを設計しました。​

雁の群れはV字に編隊を組んで飛びます。

これは、前で飛ぶ雁が作った上昇気流に後続が乗ることで、

少ない力で飛ぶことができるためです。

後続は前で飛ぶ雁に鳴き声をかけ、疲れた時は順番に先頭を交代し飛び続けます。

これにより効率的に長く飛ぶことができます。​

一丸となって力・気力をお互いに補いながら世界中を渡り飛ぶ。

そんな雁の群れに、パイロット・クルーとして個々の能力を持つ代表チームをたとえ、

世界相手にそれぞれの能力を補い合い「勝利」という一つの方向を

共に目指していくという想いを込めました。​

ロゴでは雁を日本らしい家紋をイメージしてデフォルメし、​

「Victory」のVを模って出場する4機が並ぶ様を描いています。​

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代表チーム立ち上げの想い

これまで、多くの選手が日本代表チームとして出場してきました。

しかしある時を境に、日本と世界との差が大きく開いていたことに、

日本のパイロット達は気づきました。

日本代表チームとして「カリガネジャパン」を立ち上げたのは、

世界での勝利をより確実に追い求めるため、

代表選手団が一致団結し共に闘う体制を整える必要があると考えたからです。​

そして、代表選手団を組織化し経験やナレッジを蓄積して受け継いでいくことが、

日本での競技熱気球のこれからをより良く、

より面白くしていくことにもつながっていくと私たちは信じています。​

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​日本代表のこれまで

これまでの熱気球世界選手権の競技は、

主にパイロット個人のスキルが勝敗を左右する性質のものでした。

風を読んでゴールを設定する、目的地に向かって正確に飛び、

ターゲットに寄せるといった技術を問う。

このような競技性の中であれば、日本勢も世界と戦えるスキルを持っていました。

日本国内では毎年、熱気球ホンダグランプリが開催されており、

全国の精鋭たちが切磋琢磨しています。

日本代表も世界選手権各大会で上位入賞することができていました。

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2018大会の惜敗

しかし、2018年世界から大きな遅れを取っていた現実を突きつけられます。​

直近10年で通信技術が発達し、また高度な気象情報が得られるようになり、

熱気球競技の主流は「寄せ合い」から「情報戦」へ移っていたのです。

海外勢は代表チームを組織し、高度な情報を得る仕組みを確立。

その情報を処理して戦略を練るメンバーや、

練られた戦略を理解して実行できる優秀なクルーを招聘していました。

そして2018年のオーストリアで行われた世界選手権で、日本代表は大敗を喫しました。

正確な風の情報とそれをどのように使っていくかの戦略立てが

パイロット個人だけのスキルでカバーできるものではなくなっており、

そこをいち早く対応しチーム作りを続けてきた国が結果を出してきました。

個人の力ではどうにも太刀打ちできない、という途方もない力の差を感じました。

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個人からチームへ

個人軍の集まりであり、認識、視点、目標、それぞればらばらだった日本代表。

この時から、理想とするナショナルチームの形を見据え、

同じ志を持ったパイロット達で話し合いを始めました。

最初は漠然としすぎていたり、パイロットそれぞれの考え方の違いもあり、

走り出しは全く上手くいきませんでした。

まとまるためには何が必要なのか。何のために世界選手権で戦うのだろうか。

自分たちに何が必要なのかを洗い出す為「勝つためのリスト」作りから始め、

毎週話し合い土台を作り上げてきました。

カリガネジャパンは、こうした「世界選手権で勝つために」2年以上考え続けて、

話し合ってきた、信頼しあうパイロットとクルーのチームです。

2018年の前回大会では「ロガータスク」「国別対抗の組織戦」

世界の流れについていけずに日本は惨敗しました。

2022年の世界選手権も前回大会と同じ競技委員長の設計する

フレキシブルに富んだタスク設定となるでしょう。

当時は手も足も出なかった私たちが、

今回練り上げつくした組織体制でどうやって攻略していけるのか。

そしてカリガネジャパンの戦いは2022スロベニアだけでは終わりません。

次の2024準備はもう始まっています。

今、私たちは日本代表のありかたを大きく変える第一歩を踏み出そうとしています。

本当に強くなっているのか、世界と戦えるのか、

やってみないと分からないけれど、

何も対応できなかった2018年よりは前に進んでいると信じ、

志を共に集まってくれた魅力ある仲間たちと共に世界に挑み続けます。

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